指導歴16年・指導人数200人以上の講師が指導する、高専生専門のオンライン塾「さかのうえの塾」坂上です。

今回は、全国の54高専(国公立)で使われている数学の教科書採用率上位5位をまとめてみました!
とは言っても、教科書は基本5種類しかないのですが…
学年によって出版社が変わる高専もあるので今回は1年生で習う「基礎数学」(高専によって「基礎数学」「数学」「解析学」など呼び方は色々)でカウント
国立と公立の54高専でのランキング
「メイン教科書と参考書の2種類」を採用している高専は「メイン教科書」をカウント
高専数学の教科書ランキング(令和8年度)


では早速、高専数学の5教科書のランキングを見てみましょう。(写真は当塾で使用している紙版と電子版の教科書)


第5位:森北出版「高専の数学」
第5位は森北出版さんの「高専の数学」シリーズでした。
採用高専:豊田高専、久留米高専、沖縄高専の3高専。
特徴:1990年に初版発行の高専の数学教科書としては比較的歴史のある教科書。説明が短めでシンプルなのが特徴です。学生1人で勉強するには数学読解力が結構必要な印象もあります。例題とそれに対応する問は充実しているので、演習を十分に行える一冊です。
教科書の例題→問題→章末の練習問題で基礎を固めることからスタートするのがおすすめです。問題集もありますが、教科書とのリンクがかなり弱い傾向にあり、またA問題にC問題レベルや大学編入レベルの問題が入っているケースが多いです。それで、問題集は教科書で基礎をしっかり固めた後に取り組むのがおすすめです。
第4位:実教出版「基礎数学」
4位で採用されているのは実教出版さんの「基礎数学」でした。
採用高専:旭川高専、神戸高専、奈良高専、北九州高専の4高専。(阿南高専は微積1から採用)
特徴:2010年初版発行の比較的新しい教科書。高専・高校・大学生を教えてきた経験からの直感的な感想ですが…解説は高専生向けの教科書のものよりも、少し一般的な(基礎数学では高校生、それより高度な数学では大学生のテキストによくあるような)テイストの問題や解説を扱っています。それで高専生にとって好みははっきり分かれそうな印象ですが、工学数学のスタンダードな教科書です。説明、例題の解説、問題のバランスの取れた一冊です。
問題集(演習)の冊子が難しいのが特徴です。一方で教科書の「練習」の部分の問題数が多いという特徴もあります。こちらの教科書は「練習」→演習冊子の「A問題」→「B問題」→教科書の「章末問題」の順での演習が難易度的におすすめです。解説のPDF資料もいつも横に置いて勉強すると効率よく勉強できます。
第3位:数理工学社「LIBRARY工学基礎&高専テキスト 基礎数学」
第3位は数理工学社さんの「LIBRARY工学基礎&高専テキスト 基礎数学」。
採用高専:茨城高専、小山高専、舞鶴高専、鈴鹿高専など5高専。
特徴:2012年初版発行。このランキングの中では一番新しいテキストです。丁寧な解説と、また情報量も多いため、より深い知識まで学びたい学生にとってもありがたい教科書です。例題と問のギャップが大きい印象が強く、例題の解説のみでは問を解決できない学生もいそうなので、ワンクッション欲しい印象です。数学好きには受けの良さそうな一冊です。
基礎が固まっていないうちはクローバー印の部分は飛ばしましょう。理論を文章で説明する部分が他教科書より少ない分、例題の解説はとても丁寧な教科書です。もし「問」に難しさを感じる場合は、例題を何度か反復した後に問に移ったほうがいいでしょう。章末問題のBは難易度がかなり高い問題も多いので、あまりへこまないように…。問題集は教科書とのリンクが弱い部分もあるため、学校の先生にどの問題を解けば良いか聞いてからピンポイントで解くのも一つの方法かもしれません。
第2位:森北出版「高専テキストシリーズ 基礎数学」
第2位は、森北出版さんの「高専テキストシリーズ 基礎数学」でした。
採用高専:八戸高専、東京高専、大阪公立大高専、佐世保高専など7高専。
特徴:2011年発行の歴史は浅い教科書ですが、高専の数学教材研究会編となっており、最新版は監修者と執筆者の33人の教授たちによってまとめられた、高専数学にかなり力を入れていることがよく分かる教科書です。時折少しマニアックに感じる部分もあるものの、高専の数学授業をよくイメージした安定の1冊だと思います。今回ランキングに挙がった教科書内で、この教科書の解説が一番分かりやすい単元もところどころあり、さかのうえの塾の授業でもこの教科書の解説を一部引用して理解を深めてもらうこともあります。
例題、問、演習問題も安定していて、高専数学を十分に学べる一冊です。
教科書の「例題」→「問」→問題集の「同じ問題番号のA問題」の順に基礎を固めると良いです。教科書と問題集の番号が一致(A問題)しているのがこの教科書の便利なところです。その後、教科書の「練習問題」、問題集の「B問題」と難易度を上げていくと良いでしょう。スルーしている高専生が多いですが、薄い青色で書いている部分や「note」など、不要かなと思う部分が実はとても重要ということが多いので、薄い青字=太い赤字だと思って勉強しましょう。
第1位:大日本図書「基礎数学」
映えある第一位は、大日本図書「基礎数学」です。
採用高専:東京産業技術高専、明石高専、徳山高専、鹿児島高専などなど…なんと33高専が採用!
特徴:初版年が書かれていませんが、令和2年の時点で「まもなく55年になる…」と書かれていたのでその歴史の長さがよく分かると思います。私も八戸高専生時代はこの教科書で勉強しました。
これまで色々な高専生に当塾で使ってきた感想ですが、解説の分かりやすさ、公式までの証明のシンプルさなど、他を圧倒する「高専講師が作った高専生のための数学教科書」です。
説明が他の教科書と比べると分かりやすいため、日本語の文章をしっかりと「区切りながら」(流し読みではなく)読むと、概ねのプロセスが理解しやすい教科書です。「例題」と「問」もしっかりリンクしていて、問題集の「Basic」ともつながっているため、その流れで基礎を固めるのがおすすめです。難易度的にはその後、教科書の「練習問題A」と問題集の「Check」、「練習問題B」と「Step up」がそれぞれ同程度の難易度なので、その順にレベルアップしていくと良いでしょう。
高専生の塾「さかのうえの塾」では全教科書に対応!
皆さんの高専ではどの教科書を使っているでしょうか?(実は国公立高専で2高専だけ上記にはない教科書を使っています。その2高専の方は「あれ、うちの高専の教科書がない!?」と思われたと思いますが…そこはご了承ください)
教科書ごとに色々な個性があり、別の高専教科書を参考書として使うというのも数学に行き詰まった時にはありかなとも思います。




高専生の塾さかのうえの塾では、全教科書対応で授業を行なっています。教科書解説、例題、問、付属の問題集全て学校と同じものを使用するので安心して授業を受けることができます。数学の授業でお悩みの際は遠慮なくお問い合わせください。
